ギャンブルといえばKLからもほど近いゲンティンハイランドを思い浮かべる人も多いのでは?しかしマレーシアは競馬もそこそこ盛んで、セランゴールやペナンに競馬場があり当然賭けることが出来る。(ちなみにKLCCも競馬場の跡地だったりする。)
イスラム教徒はギャンブルを行わないために中華系がメイン客層となっており、今回は彼らのディープな世界を紹介する。
正式名称はセランゴールターフクラブ。セランゴール/KLの州境上にあり、最寄りはLRTスンガイベシ駅。駅から競馬場までは徒歩で行ける距離ではなく、タクるかGrabを使う必要があり、競馬開催日には駅前からおっさん達がタクシーを相乗りしていく光景が見られる。
Grabで行くとこの立派なエントランスに連れていかれると思うが、こちらは関係者や馬主といった要するにすごい人用のエントランス。一般客の入り口は来た道を200m戻ったところにある。
こちらが一般席の入り口。特に看板等は無く、初見だと見落としてしまう。
一般席の入場料は2021年10月現在RM10(260円)。設備はボロイのになんと日本の中央競馬よりも高い。競馬新聞的な冊子(予想は無いが前走の成績などが載っている)が入場口手前でRM9で売っているのでそちらも購入しておこう。競馬オヤジ必須のペンもそこで買える。
2021年10月現在、一般開放されているスタンド内部はは大きく2層に分かれており、上のフロアは食事スペースがメイン、下は馬券売り場がメインとなっている。コース、パドックへは下のフロアから進める。
この日は恐らくロックダウン明けの特別開催でスタンド前のスペースを開放していなかったため、スタンドで観戦した。長い直線の芝コースは見ていて気持ちよい。
大型ビジョンみたいなやつはなく、昔ながらの掲示板スタイルでそこに着順やオッズが表示される。そのためバックストレートの様子は確認しづらい。
パドックの様子。ここを境に一般エリアと馬主席といったスペシャルなエリア(奥側)が分かれる。
馬券の買い方
まず、セランゴール競馬場で発売されている券種は以下の通り
単勝(WIN)・複勝(PLA): 1点RM5ずつの発売。(最小RM5)
ワイド(QPS)・馬連(QIN)・3連複(TRI):1点RM2ずつの発売。(最小RM2)
さらに注意したい事項として、同日に香港といった他国開催の場外発売があること。そのため馬券購入時はどこの競馬場かを指定する必要がある。(オッズを表示するモニターも競馬場ごとに分かれている。)
ちなみにこのオッズモニター、タイムラグがありリアルタイムのオッズが表示されるまで時間がかかる。(なんならレースの最中にも表示がコロコロ変わる)なのでオッズを見て実人気を推定するのは難しい。
日本みたくマークシートはなく、ローカルは口頭で馬券を購入しているが私含め日本人には割とハードルが高い行為かと思う、ただメモ書きを見せれば買えるので落ちている外れ馬券の裏でも活用しよう。
書き方の例:
SEL RACE1 WIN3 RM5
->香港のレースを買いたかったらSELをHKGに、また複勝を買いたかったらWINをPLAに変えればよい。
また、流し・ボックスは以下のように書けばOK
・馬連で3番を軸に1,2,5に流す場合(1点RM2ずつの購入)
SEL RACE1 QIN 3#1,2,5 EACH RM2
・同じく1,2,3,5の馬連ボックス
SEL RACE1 QIN #1,2,3,5 EACH RM2
->つまり#をつければよいということ。慣れればそんなに難しくない。もっと複雑な買い方をしたければ色々工夫してみてください。
余談だが、モニター上でSCRと表示されている馬は出場取り消しの意味なのでそこも注意。
レシートみたいな馬券を渡されるので、買い目・金額に間違いがないかその場で確認すること。カウンターを離れると苦情は受け付けてくれない。
レース終了後は場内モニターに結果が表示される。PAYINGの文字が表示されれば着順確定の意味で払い戻しを受けれるので、的中していれば馬券を窓口の係員に渡そう。ちなみに日本みたく馬券購入/払戻で窓口の区別はないのでどこでもOK。
スタンド内あれこれ
スタンド内の様子を細かく紹介する。先ほどスタンドは大きく2層に分かれているとお伝えしたが、まず上の層から。こちらはフードコートが備えられており、マレーシアのローカル競馬飯を味わえる。
椅子とテーブルがたくさんあるのでここで座りながら予想するもよし。J〇Aも見習ってくれ。
残念なことにロックダウン明け直ぐの訪問だったため、この日は3件ほどしか営業していなかった。
そのうちの1軒でカレーラクサを頂く。濃厚な味で美味しい。
場内はお酒OKで、売り場も数多く存在する。カールスバーグ缶RM10と街中で買うのと変わらない。
同じく上のフロアにはエアコン席の販売カウンターがあり、今回は利用しなかったが1席RM20、6人掛けテーブル席でRM120。
ATMもあるので財布の中身を気にする必要もない。
続いて下のフロア。こちらからコース側、パドックへ出ることが可能。
下のフロアの方が馬券購入窓口の数が多く、おじさんが多く屯っている。この日は香港の場外発売もあったため、皆モニタを眺めながらKLから2500km程離れた香港・沙田競馬場に向けて大声を張り上げていた。
またこちらにも有料席があり、こちらはRM30だそう。受付のスタッフの方は日本語が上手で驚いた。
まだ解放されている個所が限られているため、紹介としてはこんなところ。また規制緩和で入場制限が解かれると営業中のお店も増え活気づいていくものと思われる。
今回の馬券の成果は、最終レースになんとか20倍の馬連をとれたためギリギリプラスとなりました...軸が決めきれないため今度はボックスで買おうと思う。
ローカルの日常を覗ける海外競馬場巡り、楽しいですよ。